俳句の作り方 霜夜の俳句
霜夜子は泣く父母よりはるかなものを呼び 加藤楸邨かとうしゅうそん
しもよ こはなく ふぼよりはるかなものをよび
季語は霜夜。
「霜の降りる寒い夜。
気温が低くてよく晴れた風のない夜は霜がおりやすい。
しんしんと冷え辺りは静まり返る。」
(俳句歳時記 冬 角川書店編)
句意を申し上げます。
霜の降りる寒い夜。
しんしんと冷えて屋内外は静まり返っています。
そんな夜にも幼子は泣きます。
親よりもはるか昔の原始のなにかを呼ぶのです。
霜夜子は泣く父母よりはるかなものを呼び
鑑賞してみましょう。
「親よりもはるか昔の原始の何か」とはなんでしょう?
現代人よりも前のホモサピエンスの時代にも赤子は母の乳房を欲していました。
柔らかな感触と乳とを。
サルの実験をご紹介します。
一匹の子猿を母猿から隔離します
ぬいぐるみを与えて栄養補給すれば、集団に戻したとき問題行動はでません。
いっぽう、栄養のみ与えた場合狂暴だったり引きこもったりしました。
このように赤子はぬくもりと弾力ある抱擁が必要なのです。
何故と言われても創造主がそのように造ったとしか思えません。
子供ははるか昔の創造主を呼んでいるのかもしれません。
霜夜子は泣く父母よりもはるかなものを呼び